2015年6月20日 更新
警察庁のまとめによると、昨年平成14年に全国で発生した山岳遭難事故は
2293件(前年比121件増加)、遭難者は2794人(81人増)で、いずれも
記録が残っている1961年以降で最多を記録した。遭難者の77%が登山目的。
昨年の岩手県での山岳遭難事故は32件、遭難者は34人。
うち死者1名、行方不明者1名。(6月19日岩手日報記事)
数字には山菜とり等も含まれると思われるが、遭難者は
1ヶ月平均約3名。4月~11月の無積雪期8ヶ月間では1ヶ月平均約4人の割合。
毎週1人は遭難している計算になる。これは尋常ではありません!
遭難しようと思って山登りをする人はいないだろうから、
遭難した人は、よもや自分が遭難するとは思っていなかっただろう。
気が付いたら大変な事態になっていた、と言うことだと思う。
折しも登山シーズン真っ盛り。
期待に胸を膨らませて山に出かける多くの人たちに水を差すつもりはないが、
「ムリをしないから、晴れた日しか登らないから・・」と自分は怪我や事故、
ましてや遭難とは関係ないと思っている人が多いのではないだろうか。
ムリをしないと思っていても、せっかく来たんだしもうちょっともうちょっとでなんとか頂上、
下山は足ガクガク。あるいは天気が急変し慌てて下山、なんてことがきっとあるはず。
実はそれが事故や遭難の始まり。
「自分も山で怪我をしたり事故にあったり、場合によっては遭難することもあるのだ」と思い、
体調、下調べなどの準備、、装備を整え、体力、経験に見合った山を選び登りたい。時には引き返すことも。
山では道標を確かめ地図を見て、空を見上げて雲や風の動きを確認し、おしゃべりだけに夢中にならず、
道もわからずただ人の後を付いて行くのではなく、山頂まであと何時間かな?ではなく、
雨が降っていないから大丈夫、鈴をつけているから安心…ではなく、
危険を察知し危険を回避するリスクマネジメントが大切。
リスクマネ…? 難しくありません。
楽しいことだけ考えて登るのではなく、あるいは何も考えずに登るのではなく、
「怪我をするかも、事故に遭うかも… だから怪我をしないように、事故に遭わないように」と少しは思い、
自分の状況、登山道の状況、天気の状況等を見て判断して登る、下るということ。
疲れてそれどころじゃない? それはもう事故や遭難が始まっています!
来週はあなたが遭難者になるかもしれません!くれぐれもご注意を!
疲れないように息が切れないように歩くには、そして安全登山のために、ぜひ一度ガイド登山をぞうぞ!