2015年11月5日 更新
先月、平泉と奥州市に跨る束稲山(たばしねやま)を30名で歩いた。
青少年の家の秋山トレッキングで、参加者は地元に住む昔少年少女の皆さん。
束稲山は経塚山、音羽山、束稲山の三つの山の総称だ。
標高わずか500mほどだが、平泉を守るかのように佇んでいる。
紅葉はすでに見ごろを過ぎていたが、青空の下、落ち葉を踏みながらのんびりハイク。
それぞれの山頂からは里の田園や住宅街、その向こうにたおやかに連なる山なみが見えた。
「きれいだねエ・・私たちは良い所に住んでるんだねェ・・・」
義経が馬で登ったと言われる経塚山の展望岩で誰かがつぶやいた。
眼下には北上川がゆったりと流れ、岩手の米どころの田園が黄金色に光っている。
みんな時間を忘れて自分たちの暮らす里の風景を見つめていた。
「有名な山ばかり登っていて、身近にある山は考えたこともなかったけど、良い山だね・・・」
名のある山だけが素晴らしいのではない。
自分たちの住んでいるすぐ近くにも、魅力的な山はある。
まさに「百の頂きに百の喜びあり」。
葉が落ちて見通しのきく晩秋の里山は
「ふるさと再発見」の山でもある。