2014年10月4日 更新
突然の御嶽山の噴火。
多くの方が亡くなられ、また怪我をされたことは悲しいことである。
観測データからは噴火の可能性ありと即判断するに足るものは得られていなかったという。
噴火の恐れがあると判断できるデータ結果が得られていれば、事前に何だかの手が打てたかもしれない。
岩手山でも平成10年2月から火山性地震、微動などの火山活動が活発化したことにより、
同年7月1日から入山規制が取られた経緯がある。
その後火山活動の監視や登山者の安全確保体制整備などにより、
平成13年7月から段階的に規制が緩和され、平成20年には全面的に入山規制が解除された。
当時、岩手山の登山道の11ヶ所に緊急速報装置(赤色回転灯、発光灯、サイレン)が設置され、
非常事態にはそれらが作動する仕組みになっていたが、
幸い火山活動が沈静化し、入山全面解禁後に撤去された。
実際に噴火することがなかったことや、万が一の際の体制が整えられたこと
またそのことで登山者や岩手山の麓で暮らす岩手県民の岩手山が活火山であるという認識や
安全への意識などが高まり、結果として1人の犠牲者や怪我人が出なかったことは幸いだった。
今現在岩手県にある活火山は八幡平、岩手山、秋田駒ケ岳、栗駒山。
その中で気象庁による常時監視体制にあるのは八幡平を除く3 山。
「噴火警戒レベル」が導入されているのは岩手山と秋田駒。
どちらも5段階の中の「レベル1」で噴火の兆候は見られないという。
ひとまず安心だが御嶽山同様、いつどうなるかわからない。
しかし、である。
実は何も噴火に限らず、山はいつだって危険なのだ。
風、雨、雷、天候の急変、沢の増水、地震、そして山や登山道の崩壊、土砂崩れ…
特に昨今は、いつどこで自然災害が起こるか分からない。
自然災害だけではない。
つまづき、転倒、滑落、転落などによる怪我や死亡
疲労などによる行動不能などの遭難…
山は自然。
自然は人知を超えるもの。
自然は予想がつかない。
ああすればこうなる、が通じない。
だから何をしてもムダだ、というのではない。
だから何が起こっても仕方がない、というのではない。
山はいつでも危険と隣り合わせなのだ。
そのことを改めて思いなおし山に向かいたい。